★キラキラと光る個性あるお酒 純米吟醸原酒「夢山水十割 奥」 ここ最近、感じることのひとつに日本酒のすざましい酒質のアップとコストパフォーマンスのすざましさに驚かされる。蔵元が自信をもって「薦めて頂けるお酒は、やはり素晴らしい酒質のものである。」ただ、その中で超ー贅沢な悩みも生まれる。 評価の高いお酒造りには欠かさない山田錦。山田錦で醸され丁重に吟醸造りをしたお酒は、どこかで似通って感じるところがある。そのようなお酒を口にしていると「個性」もほしくなる。 米の個性、蔵が仕込み・割り水に使っている水の個性、酵母の個性、蔵に住み付く浮遊菌の個性、杜氏の個性・・・あげれば限がない。 そんな中で、味覚という観点から日本酒の味わう楽しさ(個性)を そんな中で、前々から気になっていた酒米がある。その酒米は「夢山水(ゆめさんすい)」。 まず酒造好適米「夢山水(ゆめさんすい)」から ”愛知県中山間部(中高地で栽培可能な米)でも付加価値の高い酒米を作りたい””地元の米で地酒を造りたい”という農家と蔵元の強い要望に応えるため、愛知県農業総合試験所山間農業研究所では、愛知県産業技術研究所食品工業技術センターや酒造業者と緊密な連携を図りながら奥三河地域に適した酒造好適米の品種育成を手掛けてきました。 そして「山田錦」を母にもち「中部44号(チヨニシキの姉妹系統)」を父本に用い「山田錦」並の醸造特性と「チヨニシキ」並の中高度でも栽培が可能な栽培特性を兼ね備えた品種を目指して育成した結果、平成8年からは酒造業者に委託して大規模醸造試験を行い平成10年「夢山水」と命名され愛知県の推奨酒米として正式に誕生したお米です。 そのお米を使ったお酒は、優しい口当たりながらも芯に旨みがあり爽やかさが特徴となる。すがすがしいお酒生まれます。 そして、夢山水十割「奥」は、そのお米の特徴を最大限に引き出した「旨い・・けれど、ちがう!」「似ている・・けれど、ちがう!」新しいタイプの旨い!お酒だといっても過言でない。 これから、少し時間をかけ浸透し、確固たる地位を築きあげていくていくだろうという新しくも伝統のあるお酒でしょう。 蔵は、三河湾と知多半島を望むことのできる三河湾の温暖な幡豆町にあります。 仕込み水から割り水まですべてのお酒造りに関する水は、蔵内にある自家井戸の軟水の地下水を何の濾過・殺菌もせず、そのまんま使っています。それだけ水質には定評のある水だという証です。 蔵の技も幾多の入賞経験も有し、生産石数は1000石という人の目が行きとどく手造りの蔵元。そして、造られるお酒は大半が近隣で消費されている。また95%が県内産の酒米(夢山水・若水)を使用するという地元密着のまさしく「地酒」なのです。 また保存方法も、純米を含むそれ以上のお酒はすべて冷蔵瓶貯蔵管理(搾られたお酒をタンクで置くのではなく、劣化という最小限のディスクをなくすことと熟成という両立を求め、搾られたお酒を製品化し、すぐに瓶詰めをして保存すること)されています。 夢山水十割「奥」のコンセプトは【華やかな香り、しかも濃いお酒、切れも良いを造りたい】すべての両立を目指し極めて難しく夢のようなお酒を蔵元全員が思いをひとつにし長年の研究の末やっとかなったお酒です。 純米酒でありながらアルコール度数18.5度以上という今までに体験したことの無い”とろみ”があり香りの良く、香り・味覚共に爽やかな切れを有する純米吟醸酒です。この蔵の新しくも伝統のある自信作の夢山水十割「奥」を心行くまでご堪能下さい。 そして、これもいい提案であると感心させられました。 夢山水十割「奥」の魅力として、発売・販売方法にもひと工夫されより一層飲まれる方に「楽しむ」という提案がなされています。 12月~3月は、新酒らしいしぼりたてのフルーティな香り本生酒。 上記の同一時期に9月~3月は、搾りから半年余りの時間を積み重ねまろやかな味になってきた秋あがりのお酒が共に楽しめ、搾りたてのフレッシュ感と時が醸す味わいの差を楽しんで頂けるという配慮をして頂いています。 また4月~8月は、しぼられて火入れをしてから半年未満というまだまだ“若々しい”お酒も楽しめながらも、前の年に搾られて1年余りの熟成期間を経たコクとまろやかさを楽しめるお酒との飲みくらべもできるようになっています。 確かに、当店でもそのようなことを実践して販売してまいりました。 ただ、一般の方には、そのこと自身が理解しがたことであったと思います。どこにもそのようなことが記載されているわけでもなかったから・・・。 この純米吟醸「奥」は、どの時点のお酒であるかを明確にして頂けています。 ここまで、日本酒の魅力を伝えようとする蔵元の配慮に感謝してもしきれないくらい、すてきな蔵元の自信の一品です。そして、しぼりたて新酒から1年以上冷蔵貯蔵熟成されたものまですべて価格が同じだというのは、嬉しい限りだ。 熟成という日本酒の可能性に触れて頂きたいということで、これまで蔵元でも熟成系のお酒をポイント、ポイントで発売されていました。当店も蔵元同様な考え方から氷点熟成を重ねております。ほとんど市場ではお目にかかれないものも揃っていますので、どうぞ、若いお酒だけにとらわれず日本酒の熟成の良さにも目を向けていただければと思います。 原料米 夢山水100% アルコール度数18.5度 精米歩合 60% 酵母 非公開 日本酒度 +4 酸度 1.8 【奥は季節で肩ラベルが変わります。さらに醸造年度によって肩ラベルも変わります。】 |
【醸造年度とラベルの製造年月日について】
醸造年度は、2005年から各種ご選択となっていますが、ラベルの製造日付(蔵出日付)は、蔵出し表示となっています。食品表示とは違い日本酒におけるラベルの製造日付は、醸造年度と一致するものではなく、地酒の場合、多くは蔵出日付を表しています。