間違いなく近いうち、きっとスポットライトが浴びる蔵元になるでしょう まずは結論から・・・ こんな書き出しではじまって1年が経ちました。 まさしく現実の波がおとずれています。(2011.12月)
当然、この蔵元も地元で栽培されている阿波山田錦を主体とし、技が生きる超軟水の吉野川の伏流水を使い、徳島で開発されたフルティーな香りと柔らかな酸を醸しだす徳島酵母を主体とし、若き蔵元自らが杜氏を務め、丁重な手造りの日本酒を造りあげています。 蔵元であり杜氏は、徳島酵母特性(徳島酵母の特質であるリンゴ酸を多く含む酒質)をよく理解されて、労をおしまず丁重に仕込まれたからこその深い味わいは、香りで楽しめ、口に含んだ瞬間のファーストアタックで楽しめ、含んでいるときの米の旨みと含み香で楽しめ、穏やかな余韻でも楽しめ、くどさのない切れの良さを感じて頂けるものと思います。 その徳島酵母らしい、三芳菊杜氏らしい人を感じ取って頂ける味わいを楽しんで頂きたいと思います。 三芳菊のお酒をひと言でいうと「類さない個性」「埋もれない個性」の酒といっても過言ではないでしょう。栓をあけた瞬間にそのことがご理解して頂けるものと思います。 この蔵のお酒を口にして頂く時、是非とも「お酒にはそれぞれの住み分けがあり、それぞれの役割分担が、存在していることを意識して頂きたい」と思います。 蔵元も曰く 「業界のお偉い様は、当蔵のお酒を高く評価して頂けないこともしばしば・・・けれど、このお酒を好きだと言って頂けるお客様はきっといるはず。いくら優等生のお酒であっても埋もれてしまえば何の意味もない・・・!私は私が描くお酒を造りご理解頂けるお客様のために一生懸命造りたい!」・・・・まさしくそんなお酒でしょう。 確かに全国には、優等酒米山田錦で醸された素敵なお酒は数知れず存在しています。けれど・・・「美味しかったけれど、なんというお酒だったっけ???」ということも皆さんも体験されたものと思います。 そんな蔵元の言葉を受け入れるように、市場においては三芳菊の類さない個性を「美味しい」というものさしで、「三芳菊」という銘柄名を口にしてお買求め頂けるお客様が全国で次々と生まれていることも事実です。 また酒質と価格から考えると、どれをとってもコストパフォーマンスに優れたお酒でもあり、また造る側からすれば大変面倒なこだわりの特定銘柄を多品種少量容器で販売している姿勢は蔵元が是非、一度、口にしてほしいという思いまでが伝わってきます。 それぞれの面において飲む側に大変魅力的なものを与えて頂いています。 【季節によっては、多彩なしぼり違い、後処理違いのお酒をご選択頂くことができます。また、ラベルもそれぞれに変更される場合がございます。あらかじめご了承下さい。】 | ||
播州山田錦65普通酒等外米 弐 類さない個性度 ★★★★ 最初に「等外米(とうがいまい)」って聞きなれない方にご理解を・・・・ 酒米の等級ランクには、三等、二等、一等、特等、特上という等級があり、それに当てはまらない要は米の質ではなく、米の大きさにばらつきが多い(整粒歩合45%未満)お米なので、お百姓さんはわざと等級審査を受けずに直接売買したお米であり、れっきとした品質を有したお米でなおかつ、審査を受けていないゆえに、はるかに安く手に入るお米なのです。 けれど、その等級審査を通らないことにより、清酒の表示問題において、いくら純米造りであっても「純米酒表示」ができないことになっているのです。だから、普通酒と名乗っているのです。(まがりきゅうり、虫食いキャベツ、二股になった大根・・・見かけだけで中身は一緒じゃん!) ご紹介する播州山田錦等外米65%普通酒は、日本で一番高い酒米と言われる播州地区産の山田錦の等外米を使った純米造り(要は純米酒じゃん!)のお酒なのです。 「まぁ?飲めばわかるさぁ!理解しようとしない姿勢で飲んでもわかるさぁ!」なんて言いたくなるほどの酒質です。へたな純米吟醸を飲むのだったら「このお酒を2本買って飲んだらいいよ」とも言いたくなるお酒です。 無濾過生原酒「壱」の加水、火入れバージョンです。 とはいってもALC度数もへたすりゃ原酒に近いものもあり、それゆえに播州山田錦の旨味をまず堪能できます。 味覚的に無濾過との違いは酸の良さを感じさせてくれることで、何か煮付けやすき焼き、かば焼き、脂ののった魚などともよく合いそうです。 火入れならではの口当たりのまろやかさと穏やかなくどさの残らない酸によるキレ・・・1800mlで1890円だと飲んでみてください。たまらなく、蔵元さんに感謝しちゃうはずです。 「おー恐るべし、播州山田錦等外米」ゆえのこの価格とこの品質。飲んでみるべし超高品質な超お買い得のお酒です。 多分、広まらないうちが安定供給で、ちょっと、広まっちゃうと入手不可能になってしまうことを予感させるお酒でもあります。 日本酒度 +4 酸度 1.5 アミノ酸 1.0 ALC 16.5 |
新規取り扱いのため入荷・発送時期は、21年11月初旬以降となります。
『三芳菊のお酒をどう楽しむか』
確かに類さない個性のあるお酒です。
かといって経験を積み重ねていかないとわかりづらい古酒や山廃などの奥深い探る味わいとは違い、三芳菊の味わいは飲んだ瞬間・・・・いや開栓した瞬間に香りだけで個性のインパクトを与えられてしまう。
さらに口にした時、その味わいは『米から醸されたものだよなぁ』ともう一度確認したくなるお酒です。果樹を感じさせる香りと味わい・・・・その味わいをどうとらえるかがこのお酒を楽しむ最大のポイントです。
杜氏である馬宮さんは、徳島で開発され培養されている徳島酵母の特質を最大限に引き出してお酒造りをされています。実はあの果樹を感じさせる香りと味わいは、もともと日本酒を発酵させた時に生成される『リンゴ酸』の味わいが主となっています。
確かに多くの方は、口にした味わいでお酒を評価されていることが多いことも承知しております。けれど、私たち専門店の切り口でこのお酒を評価するとき単に味わいというだけではなく
◆酵母のおもしろさ、発酵の可能性と未来への期待と夢
◆特徴ある酒造りとひとつの味わいに蔵の存続をかける馬宮さんの強い信念
◆この味わいに賛否両論はあるにしても『類さない個性』で話題になり、さらに新しい日本酒ファンの顧客獲得をされている姿
そんな想いやものさしで三芳菊を楽しむとより一層日本酒のおもしろさが見えてくるものと思います。このお酒を口にした時、造られている馬宮さんに興味をもち、すぐさまお会いしに行ったのも、馬宮さんの人格に触れてみたかったからです。そんな想いに狩りたてられたお酒のひとつです。