「時間のさかのぼり」はお金じゃ買えない! 半世紀を迎えようとする仏になった日本酒 和歌山 吉村秀雄商店 昭和44年亀の歩み純米大吟醸古酒1800ml 老いた日本酒・・日本酒の解脱(げだつ) 確かに近年、日本酒の醸造技術の研究成果の高さから“まさかこの香りが・・この味わいが・・私たち日本人が主食としているお米 からできたアルコール飲料とは思えないものが全国あちこちの蔵元から続出しています。 ”果物を連想させるフルーティな香り、優雅で高貴な含み香と舌に伝わる旨さと余韻をも楽しませてくれます。 そのような香り芳醇なお酒に目を奪われがちの中で、静かながらもおとなしくも着実に“日本酒の可能性、新たなる美味しさ”として“日本酒の熟成酒のものさし”が大きく変わりつつあります。
確かに熟成香として評価される初期に発生する老香”は、お酒を口に近づけることによって“多くの方が心地の良い香り”ではないでしょう。 3年から5年程度の日本酒に発生する“老香”も時間を重ねていくうちに熟成香として変化していく前駆物質であるということがすでに研究で認められている。 また同じ発酵食品である納豆、魚醤、鮒すし、なれ寿司、また、沢庵の古漬け、くさや、世界的には、ドリアン、シュール、ストレンミング、キビャック,エピキュアー、臭豆腐、ブルーチーズなどといった《臭いけど美味しい》《臭いからこそ美味しい》というような食品も、嫌な短所ではなく類さない長所の“美味しさ”としてのものさしが確立しているように、“老香”も“熟成香”もようやくひとつの美味しさの指針となりつつあります。 《あるがままの姿でお届けいたします。》
◆蔵の貯蔵時は茶瓶によって保管されていましたが、今回あえて透明瓶に移し替えていただきました。是非、あるがままの色合いを目で楽しんでいただくため。 ◆まもなく半世紀を迎えようとするお酒です。 純米ということで精米50%とということも手伝って瓶内化学反応が穏やかながらも次々と起こり新たな物質が生まれ、その物質たちはお酒の中に溶け込むことができずその結晶が沈殿物として沈殿しています。 本来、熟成酒にあまりご理解を頂けない方も手にされるということで蔵元出荷時に澱引きという後処理を致しますが、今回は「あるがまま」にということで時を重ねたからこその新たに生まれたものも時間がつくりあげた賜物として澱をそのまま移して頂きました。
《沈殿物の澱の意味合い》 熟成酒の熟成度合いのバロメーターのひとつの判断として澱の量、澱の色も基準判断のひとつとしています。瓶の底に澱があらわれたちとてもまだ未熟域の場合あまり茶色い色合いではありません。そこから時間を重ねることで澱の色がコゲ茶色に変わってきます。この時こそ、解脱(げだつ) した日本酒といわれたりいたします。 《信じられない価格》 確かに価格だけを見ると高いと思われるかもしれませんが、是非、他の蔵元を調べたください。まず純米大吟醸で40年ものはかなりのレアものであり、この価格は信じられないお買い得な価格です。蔵元の在庫を聞く限りでは、もう二度と発売されることのないお酒だと思います。当店においてもある限りの在庫となります。 |