パンチのある飲み方からやわらかふっくらまで楽しめる 香川 金陵 月中天(げっちゅうてん)純米無濾過生原酒720ml 金陵は、讃岐に位置し200年以上の歴史でをもつ蔵元です。 企画責任者である若手(26歳)の蔵人が精魂込めたお酒です。近年、吟醸香が高く芳醇というお酒が氾濫しています。どれもこれも高水準で美味しいという感動はするものの贅沢な悩みの中で、どこか心に残らないお酒だったりすることがあります。 金陵のお酒とはじめてであったのは、金陵ダブルハピネス<双喜>吟醸雄町原酒でした。 サブタイトル『油消し』×度数20.7度×原料備前雄町100%×日本酒度+8=どんな酒なのかと興味をそそられ仕入れてみることに。 試飲の結果、即日追加注文しました。追加注文の要因は「類さない個性」×「これから時間をかけた時に化ける原石」を感じたことでした。 そしてこの春。 金陵月中天純米無濾過生原酒のご案内。 さて今度はどんな感動を与えてくれるのだろうとまずは試飲。 当然、生原酒ゆえに冷蔵庫から取り出し少し冷めをとり口にしてみました。 「うぉー」じわじわと押しよせる米の旨みと心地よい穏やかな含み香。さらに新緑ではなく深緑のようなパンチのある爽快感・・それに伴う切れの良さ。本日の晩飯の焼きうどんをひと口・・・そしてお酒をひと口・・・口の中のくどさは、さっぱりと洗い流されました。 けれどファーストアタックで感じた米の旨みをもっと引き出せないだろうか。 まずはセオリー通りに温度を人肌程度まであげてみました。「へぇー」まったく先ほどとは違う顔をのぞかしてくれました。 新酒を感じさせないやわらかなふっくらとした口当たり、さらに深緑のようなパンチのある爽快感ではなく、新緑のような穏やかな爽快感とのコントラスト。これならお酒だけ十二分に楽しめるよなぁ。 このお酒を楽しまれる時(他のお酒もそうだけどね)は、いかに肴と飲用温度を工夫されて、あなたの好みの味わいにもっていくかということで楽しむことのできるお酒だと思います。旨みがあり酸も高いことからこれから半年、1年・・・という時間をかけて「熟成」ということに対して期待できる原石も垣間見えました。 気温が温かい時は、やや冷してサッパリと爽快感をたのしみ、秋以降は旨みがのってくるので、米の甘みを引き出しぬる燗や上燗で、もっと時間をかけて旨みが増しやわらかさも増したら、本来持っている辛口の良さを引き出しとっびきり燗もいいでしょうね。 原料 さぬきよいまい70% 度数18~19度 日本酒度+6 酸度 1.8 |