旨味の中にジューシーな酸
岐阜 小左衛門純米吟醸山田錦
通称“山田さんの山田”。
「小左衛門」シリーズの中でも、人気度の高い逸品です。
山田錦の母穂である「山田穂」を発見した故・山田勢三郎氏の子孫が代々受け継いでいらっしゃる田んぼで、現在、五代目にあたる山田正壽氏が育てられた「山田錦」で仕込んであります。だから“山田さんの山田”なのです。
“山田錦”といえば、多くの名酒を作り出す”酒米の王様”であり、お酒好きの方にとっては言わずと知れた酒造好適米の代表格です。この山田錦誕生については諸説ありますが、有力なものとして“北播磨説”が挙げられます。
明治初期、兵庫県多可郡、杉原川・加古川の恵みに潤う中町(現・多可町)でのこと、当時一面に作られていたのは“安田米”という酒米でしたが、ある年、その中に一際大粒のお米をつけた稲穂が見つかりました。
田の持ち主、山田勢三郎翁はそれを持ち帰り“山田穂”と名づけて栽培してみることにしました。これが非常に酒作りに適していたそうです。後に改良が加えられ、この山田穂を母とし、短稈渡船を父として交配され、産声を上げた酒米界のサラブレットは昭和11年に“山田錦”と命名けられました。
このお酒に使用しているのが、山田穂、山田錦の生みの親、勢三郎翁の後継者、五代目となる山田正壽さんが現在栽培している“本流中の本流”とも言うべき山田錦です。
小左衛門さんが縁あって山田さんと知り合い、酒造りの思いに共感して、このお米が小左衛門さんに渡されることになりました。
優しくパイン系の香りと山田錦らしい旨味の中に「軽快さと旨さとジューシーな酸」が“飲み手を疲れさせない”ので、自然と杯を重ねることになると思います。
小左衛門らしいジューシーな旨みを感じながら、王道の「山田錦」らしいスマートな味わいをお楽しみ下さい。