三芳菊 純米吟醸福井五百万石
三芳菊らしく15度台のお酒であっても、もしっかりとした米の旨みを感じられ、お酒の色もその旨みをものがたるゆえんの淡い琥珀色。お酒を口にし中盤に感じる柑橘系を感じさせる含み香と味わいは、これまでの三芳菊とは違う味覚としてお楽しみください。
鶏、豚料理、青魚の焼き物、味噌系料理などにその個性がマッチいたします。冷や、常温がお勧めです。
【おことわり】
季節に応じて“ひやおろし”の札がかかりその時期が過ぎると“ひやおろし”の札はつかなくなります。
『三芳菊のお酒をどう楽しむか』
確かに類さない個性のあるお酒です。
かといって経験を積み重ねていかないとわかりづらい古酒や山廃などの奥深い探る味わいとは違い、三芳菊の味わいは飲んだ瞬間・・・・いや開栓した瞬間に香りだけで個性のインパクトを与えられてしまう。
さらに口にした時、その味わいは『米から醸されたものだよなぁ』ともう一度確認したくなるお酒です。果樹を感じさせる香りと味わい・・・・その味わいをどうとらえるかがこのお酒を楽しむ最大のポイントです。
杜氏である馬宮さんは、徳島で開発され培養されている徳島酵母の特質を最大限に引き出してお酒造りをされています。実はあの果樹を感じさせる香りと味わいは、もともと日本酒を発酵させた時に生成される『リンゴ酸』の味わいが主となっています。
確かに多くの方は、口にした味わいでお酒を評価されていることが多いことも承知しております。けれど、私たち専門店の切り口でこのお酒を評価するとき単に味わいというだけではなく
◆酵母のおもしろさ、発酵の可能性と未来への期待と夢
◆特徴ある酒造りとひとつの味わいに蔵の存続をかける馬宮さんの強い信念
◆この味わいに賛否両論はあるにしても『類さない個性』で話題になり、さらに新しい日本酒ファンの顧客獲得をされている姿
そんな想いやものさしで三芳菊を楽しむとより一層日本酒のおもしろさが見えてくるものと思います。このお酒を口にした時、造られている馬宮さんに興味をもち、すぐさまお会いしに行ったのも、馬宮さんの人格に触れてみたかったからです。そんな想いに狩りたてられたお酒のひとつです。