インパクトあり「この美味しさが理解できるか?」 島根 隠岐誉 江戸の純米酒90 たしかに誰かれと受け入れられるお酒ではありません。 このお酒に近づくには、味覚の器が必要でしょう。 このお酒は、蔵元が江戸時代から明治30年代のお酒を再現したものということです。 もちろん精米歩合90%とということで、これだけでもインパクトのある数字です。 削らない・・・すなわち雑味も美味しさのひとつとしてお考え下さい。 そして、このようなお酒を楽しむとき、時代(江戸時代と平成)を同じ座標軸で楽しむことはおかしなことですので、あらかじめ考慮してお楽しみください。 杯を近づけると漂ってくる老香と酸味を感じさせる独特な香り。 ファーストアタックは、大変やわらかな口当りと米の旨み・・その余韻にしたる間もなく訪れずれる渋み、苦味をはじめとするキレのはじまりと余韻に感じる酸。 蔵元曰く「非常に辛口でドライシェリーや辛口白ワイン」。 中華のような脂ものや濃い味わい・・・・マグロなどの血合い、胆系、心臓系の煮つけやニンニク醤油に漬け込んだ内臓関係のフライの料理と合わせるといいでしょう。 また全体としてぬる燗程度だとやわらかさが際立ち常温より個性がおとなしくもなります。 きっとこの味わいは、ブラックコーヒーのように飲み続けていると“なじみの味わい”になり病み付きになるタイプです。 またこんなタイプって、時を重ねても大変面白い変化を楽しめるかもしれませんね。 そして何よりも、日本酒という可能性とチャレンジに蔵元に敬意を表したいと思います。 酒米 神の舞 精米歩合90% 日本酒度+15 酸度1.6 度数15度 |