日本酒を楽しませる切り口がおもしろい 櫻正宗 純米吟醸生もと造り Bonds Well with Beef(ボンズ ウェル ウィズ ビーフ) 四百年の歴史と伝統を持つ櫻正宗といえば、協会酵母1号の蔵元。 たしかに灘の蔵元でありそれなりの大手の販売網と販売力のある蔵元ではあるが、レギュラー酒・本醸造においても兵庫産山田錦と地元の地下水を全量使用しています。 灘メーカーでよく見かける桶買いではなく全て自醸酒で米から酒までの工程をすべて自らの手で管理し1本1本「責任」のある商品を提供しております。実際には、特銘柄に力を注ぐために地酒蔵といってもレギュラー酒などは、桶買いをしている蔵もあります。 そんなことを考えると規模は大きくても、中身を紐解くと地酒といってもいいのではないかと思います。 また協会一号酵母(櫻正宗酵母は、明治の時代に櫻正宗の酒母より分離されました櫻正宗酵母の中で最も優れた酵母が選別され日本醸造協会より“協会一号酵母”として全国に頒布され蔵でもあります。 日本酒を楽しませる切り口がおもしろいお酒があったのでご紹介。 ブランド牛神戸牛のふるさととして、牛肉料理に合う日本酒をテーマーで醸されたお酒です。 素材力の強い旨みが芳醇な牛肉、さらに脂もあり濃厚 さてどんなお酒が合うのでしょうかというと赤ワインといいたいところですが、そこは日本酒蔵の考えるところ。 まず素材力の強い旨みが芳醇な牛肉に負けないボディー。さらに濃厚な脂も断ち切る切れ。 そこで考えられたのが生もと造りの骨太の米の旨み。さらに濃厚な脂も断ち切る切れは生もと造りの酸味。答えはベターな答えだといえます。 そして、実際にお酒だけを口にしてみると口当りは大変まろやかであり、ドスンと腰のすわった米の旨みが押し寄せ、その余韻さへも楽しみたいと思いきや酸があらわれ、口の中をサッパリとさせてくれます。酸度1.8という数字以上に酸による切れが感じて頂けます。けれどその味わいは、生もと造りに抵抗をお持ちの方でもそんなに抵抗感があるほどではありません。うまく作っていると関心いたしました。 さて牛肉とのマリアジュです。・・・・といいたいところですが牛肉がなかったのでゴマ油で検証することに。 2滴ほどのゴマ油を口にして、このお酒を飲んでみると口の中にへばりついたゴマ油の香ばしい風味としつこさは、ことごとく消え去りました。 これなら応用範囲もかなり広いお酒として楽しめそうということでみなさんにご紹介いたします。冷やして、あつ燗酒として酸を吐出させて脂ものや濃い味のものや煮つけなどと常温で酢ものや塩気のあるものといっしょでもいいかなぁ。 またもっともっと熟成をさせてみたいところですね。何年ーーーーーせめて3年。あわよくば10年。すごいお酒に化けているでしょうね。 これまで、日本酒における酸味に抵抗感を持っていたお客様も、牛肉とのマリアジュしたものを口にしたとき、生もと造りの良さが伝わり、それ以来見向きもしなかった生もと造りをお買い上げいただけるまでになりました。 精米歩合60% 度数15度-16度 日本酒度+2.0 酸度1.8 |