和歌山・田端酒造 さとこのお酒純米吟醸無濾過生原酒
近年、日本酒、梅酒で注目されている和歌山。少し前までは日本酒とまったくといっていいほど結びつかない陰の薄い県でもありました。・・・その中でも古くから高品質な酒造りをされ全国区として認められてきた「羅生門ブランド」。食品のノーベル賞といわれるモンドセレクションで22年連続世界一を獲得した羅生門の蔵元でもある田端酒造にも世代交代の波がきました。
さらに7代目蔵元として長谷川聡子さん(27)が蔵入されました。まずは杜氏として蔵に入り酒造りから蔵を支えていくことにしたということです。2009年からは蔵の伝統を守りながらも無濾過、生酒、うすにごり、ひやおろしなどの季節商品なども次々と発売されています。 そして、ひとりでも多くの方に“和歌山=美味しい日本酒”ということを知って頂くために、米、水、酵母・・・すべてを和歌山産を使い自らが醸したブランド「さとこのお酒」を造りだしました。 |
2010年度については、マスコミに取り上げられたことによって、瞬く間に完売。そんな状況の中で2011年度産については、新たに和歌山県産五百万石、和歌山県産オオセトをつかった商品ラインナップもいたしました。
今回、ご案内する田端酒造「さとこのお酒」は、和歌山県産山田錦をつかった純米吟醸無濾過生原酒です。
≪飲んでみました≫
しぼられて間もないゆえのフレッシュ感あふれる純米吟醸らしい上質感のある香り。グラスに注いだお酒の色は、無濾過であり米の旨みを予感させる淡い黄金色。口に含むとやはり無濾過ならではの米の旨みがしっかりと舌に感じられ、しぼりたてならではのフレッシュ感ある含み香とくどさをまったく感じさせない切れ。
お酒だけではなく、ややしっかりとした甘みのある肉系の肴で一杯・・・・口に広がる肴の旨みと余韻をいとも簡単にリセットしてくれただけではなく、後にはお酒の味わいもきっちりと感じさせてくれ2度楽しめちゃいました。 ここにも田端酒造の斗出しない米の旨みと香り、けれどくどさは残さず・・・料理の味わいをも楽しんでほしいという蔵の造りを感じさせてくれました。
また無濾過の生原酒でありゆえに、冷してそのまま飲まれるのもいいかもしれませんが、数杯を重ねたり、淡白な味わいの肴、気温が高くなってきた頃などには、氷ひとつ浮かべて喉越しや味わいとのバランスをお考え頂き飲まれるのもいいかもしれませんね。そして、夏を越し円熟味が見え隠れする秋を迎える頃には、人肌燗やほんの少しの加水(5%)後の燗酒もいいかもしれませんね。
しっかりとした山田錦です。山田らしく時間をじっくり重ねて楽しめるものと思います。