土の中にある野生酵母のお酒、口にしたことありますか 和歌山 新宮 尾崎酒造 熊野紀行山廃純米720ml

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土の中にある野生酵母のお酒、口にしたことありますか 
         和歌山 新宮 尾崎酒造 熊野紀行山廃純米

和歌山県の戦略的研究開発プラン事業の一環として、平成16~18年度に実施した「<ゆめ酵母>を用いたわかやまブランド清酒の開発」研究により、和歌山をイメージできる酵母をあらゆる和歌山のもの(海水、樹木、梅・・・サンプル100種以上)の探索を行い結果、熊野古道・中辺路の森の土壌から清酒醸造に適した酵母が一番清酒醸造に適しているということから分離・培養を行い成功しました。

その酵母を用いて、尾崎酒造、吉村秀雄商店、世界一統でそれぞれ醸造された日本酒が発売された珍しいお酒となります。

2500年というとてつもない時間をかけて改良に改良を重ねられた現代の清酒酵母とはちがい洗練されたところがないという短所ではなく、野生の如く時代をさかのぼるロマンあふれるダイナミックな野趣あふれる味覚として、情熱を傾けた研究者や蔵人の想いも噛みしめてお楽しみ頂き、さらに進化し続ける熊野古道酵母を見守って頂ければと思います。

熊野古道酵母全体の酒質は、
野生酵母らしい洗練されていないゆえの個性ある酸にあります。日本酒特有の熊野古道特有の爽やかな酸は、お酒だけを楽しむというより、白ワインの酸の効いた辛口のようにやや濃いめの味付けの肴や脂ののった魚介などとお試し頂ければと思います。

気温の高い夏などは爽やかな喉越しを楽しむために、ロックや炭酸割りやひと口で飲みきれる量を冷凍室で約30分程度キンキンに冷やして、とりあえずの口洗いのお酒などにもお試しいただければと思います。

またチーズやホワイトソースと共にぬる燗でお試しいただくことも是非一度試してください。

《エピソード》
蔵元営業マンにとっては、このお酒は「売りづらい」といわれているみたいで、ある意味私にとっては「かわいそうなお酒」なんです。そのため仕込み量も超小仕込みのお酒となっています。また杜氏にとってもチャレンジのお酒でもあり、その想いと楽しみ方をしっかりと飲み手のみなさんに試飲をしていただき口にしていただくと辛口白ワイン派の方には気に入っていただきお買い上げいただけます。

たしかに飲み手を選ぶお酒だけではなく、取り扱う酒屋を選ぶお酒でもあることは間違いない事実でしょう。けれど、そんな手間がかかるお酒を当店として「かわいいお酒」として、またこの世に生まれた以上このお酒を花道で「天寿」させてあげたいと思っているお酒です。


そして三蔵が熊野古道酵母のお酒を造られていましたが、今は悲しいかな尾崎酒造のみが頑なに造られています。頑張れ、なくすな・・・ご当地らしいお酒を。

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