社長の了承を得ず勝手につくった香り系純米大吟醸 山口 永山酒造 山猿純米大吟醸無濾過生原酒 香りの強いお酒が受けている時代においても、頑として香りのあるお酒を造ろうとせず、あくまでも味わいを柱とする酒造りをされてきた山口県の山猿ブランド。近年新しく蔵人として加わった若手蔵人が仕込んだ香りのある純米大吟醸とのこと。 若手蔵人のこのお酒にかける意気込みはふたつ。 「香りのするお酒を造ってみたい」 「同じ山口の獺祭がコンピューター制御でのつくるなら、俺は杜氏、蔵人として経験と感と技でつくってみたい」という思いだったらしい。 もちろん専門店向けの別誂えの純米大吟醸・・・・それも無濾過の生原酒。 いよいよ・・25年度の造りも終りという時、杜氏から社長に「実はこんなお酒つくったのですが・・・・」と言われたとの事。 「社長の嫌いな香り系のお酒なんです。」 きっと、香りのあるお酒を造ると先に言うと駄目といわれるからだったのでしょうね。 特段、おもっいきり香りが高いということではなく貴賓ある風格ある香りと米の旨みはまだまだ奥に潜んでいて未熟さを感じる味わいであるゆえに、やや苦さと渋さが表舞台で味わいをしめる。気温の高い季節などは、その方がかえってくどさを感じさせず爽やかで楽しめます。ただ本質を探るには熟成を重ねてみたいお酒です。 若さも手伝って、お造りや天婦羅から煮つけまで十二分に食中酒としても楽しめるタイプの純米大吟醸。 酒米 山口産山田錦 精米歩合50% 度数17.5度 |