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日本酒を知る

みゆきやが届ける三つの“じざけ”
地酒・時酒・次酒

みゆきやは、「じざけ」には三つあると考えています。一つ目は、その土地で生まれた「地酒」。当店では、熊野・和歌山のこだわりの地酒を中心に、おいしい飲み方やそれぞれのお酒の持つストーリーを提供しています。二つ目は、いまこの瞬間にあなたが「おいしい」と思える「時酒」。三つ目は、自分に新しい世界を見せてくれる「次酒」です。
「時酒」はいまのあなたの舌やこれまでの経験に合ったお酒であり、難しく考えなくても「おいしい」と感じることができます。ところが「次酒」は、ひと口飲んだだけでは「おいしい」と思えないかもしれません。しかし、その奥深さの意味を理解し、「おいしい」と感じられるようになったとき、そのお酒はあなたの日本酒の世界をさらに広げてくれるのです。

日本酒は「利他」の飲み物
歩み寄ることでおいしさを引き出す

どんな日本酒にも、「得意」と「不得意」があります。たとえばステーキにはどんなワインを合わせますか? もちろん赤ワインですよね。では、日本酒の場合は? 日本酒の特性を理解しないまま選択を間違えると、「まずい」飲み合わせになってしまいます。
一品前に食べたものがよくなかったのかも。「飲用温度」が低かったのかも。グラスの形が合っていなかったのかも……。どんな日本酒でも「おいしく飲みたい」のならば、まずは「利他」の精神を持って、目の前の日本酒の輝くステージがどんな場面なのかを理解してあげなければなりません。無理に自分を押し付けてしまう「利己」に走ると、自ら「まずい」を引き起こしてしまうかもしれないのです。

「楽しむ」ではなく「愉しむ」
日本酒に隠された伏線を見つけよう

「楽しむ」は、受け身の楽しみ方。楽に、与えられたことだけを楽しむ姿勢です。「愉しむ」は、自らの行動。自分の心を使い、考えながら、これまで出会ったことのない宝物を見つけていこうとする愉しみ方です。
みなさんにとって、日本酒は「楽しむ」お酒ですか。それとも「愉しむ」お酒でしょうか。日本酒は、世界でも類を見ないほど複雑性をもつお酒のひとつ。複雑だからこそ、表面には見えない伏線がたくさん存在しています。もしあなたが日本酒を「愉しむ」ことができるようになったとしたら、人生の豊かさが大きく違ってくると断言してもよいでしょう。