地味やけれど・・・黒子的存在 吉村秀雄商店 車坂 魚に合う吟醸酒
≪蔵元の想い≫ HPより引用
全国に食中酒と銘打った酒が溢れています。しかし、香り系のお酒に比べあまり売れません。それは、お客様が食中酒という曖昧な表現に魅力を感じず、どんな料理と合うのかも具体的にイメージできないからです。
そんな折りに、地元の寿司屋さんより寿司に合う酒を依頼されました。そこで、曖昧な提案ではなく、思い切って紀ノ川や熊野川の清流、紀伊水道や黒潮の海原で獲れた魚に合うお酒を提案したいと考えました。
日本初!!特定の食材にフォーカスした日本酒の誕生です!
【車坂 魚に合う吟醸酒】は「醤油のように魚に加える旨さを持ちながら、ガリのように口をさっぱりとする後口。」に仕上げております。醤油、ガリ、お茶を超え、魚と合わせてその味わいを至極にする酒です。
魚を味わう上で、日本酒にしかできないこと、それは口の中一杯に広がる旨味に新たなアミノ酸の相乗効果をもたらす事です。キレと辛さの酒ではなく、旨味とキレの酒を追求しました。
こうして『魚に合う吟醸酒』の旨味とキレは完成したのです。
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◆全国に食中酒と銘打った酒が溢れています。しかし、香り系のお酒に比べあまり売れません。
そうだね。やはり香り芳醇系のお酒は美人モデルのように、ひと目で虜にさせられるところがありますね。
◆飲まれる方が食中酒という曖昧な表現に魅力を感じているのだろうか。
確かに飲まれる方にとって、いくら料理に合うからといっても、中々、地味なことですから発見しづらいのも事実ですよね。
◆けれど、そんなに遠く難しいことと考えないでほしいと思います。
よく店頭試飲をして頂くにあたり、香り芳醇系のお酒だと言葉を添える必要がないくらいで、飲めば舌で感じて頂き、目が“美味しい”と言っています。
けれど、食中酒をお勧めしても“中々、伝わらない”のも事実です。なにせ、地味だもんなぁー。
けれど、身近な日常食生活の中で同じようなことを体験されているはずですよ。
サンマを塩焼きしてレモンをかけて食べたり、大根おろしで食べたり、ポン酢で食べたり、また唐揚げにレモンを搾って食べたり、焼肉で酢味噌を付けてサンチュを食べる、辛さと酸味のあるキムチを食べるのと似ています。
酸、苦さ、辛さの効果は、生臭さを消したり、しつこさ、脂っこさを中和させてくれ、また美味しく箸が進みます。もし、そのまま食べ続けていたらどうでしょうか。口の中が生臭く、脂っこくて箸が止まっちゃいますよね。
メイン料理の横にポツンと置かれている薬味のようなお酒が料理に合うお酒だと感じて頂ければと思います。
表舞台に立つことなく隅っこの方に隠れている黒子の良さは、メイン料理に隠れて見えず“あー今日のサンマは美味しかった!”としめくくられます。
こんなことって、これまでの食生活の中で体験されていると思います。
よくよく、考えてみれば、このようなことがご理解できるようでしたら、きっと日本酒に含まれる【酸、苦さ、辛さ】を基調とするお酒の良さもご理解頂けるものと思います。
また、酸は舌を刺激して美味しさを一段と際立たせる唾液の分泌を促進しますし、日本酒に含まれているアミノ酸の効果により、より一層“旨み”が増して箸が進むということにつながります。
是非、そんな視点から美味しい魚を用意して、このお酒を活用して頂ければと思います。